いい友達ができた
私はこの国際短期出家コースを正直軽く考えていました。参加する前は。なぜかというと、私が出家しようと決心をした理由は単純に親のため、上座部仏教徒として、徳を積むため、そして、タイの文化的に人生に一度は出家しようと思っていたからです。だから最初に想像していたのは、朝からお経を唱えて、瞑想して、掃除して、ひたすら僧侶としての日常を繰り返すだけの生活でした。しかし実際にコースが始まると、そうでもありませんでした。
私はまったくと言って良いほど、人との出会いに期待していませんでした。コース参加中に協力し合って適度に仲良くなってと、まぁ、そんな感じの人が集まっているものだと予想していたからです。その分、他の参加者と顔合わせ、自己紹介をしたときには驚きました。まず、平均年齢が予想以上に高い。そして皆宗教に詳しい。すんごい瞑想に興味がある。飛び入り参加者の人がいる。自分は宗教については大学で得た知識くらいしかなく、瞑想なんて滅多にやらない。ましてや独りで自転車で中国から南下なんてして来ない。こんなレベルの高い人達の中にいるのは、場違いなのではと思いました。だからその時、ここにいる人達を少しでも多くしゃべらせて、少しでも多くの知識をもらって帰ろうと考えました。その考えは多分当たりで、思ったよりも多くの知識を得ることが出来ました。日本の仏教のこと。インドの仏教のこと。そしてもちろん僧侶達の説法でタイの仏教についても。ここで得られた仏教についての知識だけではありませんでした。ある男性からはタイの地方の現状についておしえてもらい、ある男性からはヒンドゥー語を教えてもらい、ある男性からは向上心の大切さを学び、ある僧侶からはパーリ語を教えてもらうことが出来ました。他にも色々ありますが、めんどくさいので省略。周りの人々は、尊敬できる人ばかりで、日本に戻っても会いに行きたいと思えるような人ばかりでした。
もちろん、僧侶生活からも学んだ事はたくさんありました。日常における僧侶としてのマナー。これには本当に感心しました。日ごろの行動が心の状態につながると言うこと、食事のマナーだを見てもなるべく音をたてないように食す。食器は洗う前に拭く。これは、心を静かに保つことにも繋がっており、洗う前に拭くのは洗う人が楽になるようにというちょっとした気遣いにもなっています。ひとつひとつの行為に納得できる理由があり、理解できるようなものでした。他にも歩くときには、なるべく足音をたてないなど、実践してみると、自分のやっていることがとても上品なように見えなくてもなくて、軽く良い気分になれたりしました。この時点で、その行為が心の状態につながりがあるということがハッキリと理解できたと思います。
ところで、瞑想ですが、最初はただひたすら眠くなるだけで、特に何も考えてなかったのですが、やっているうちに視点が変わってきました。瞑想が心を落ち着けると言うのは、本当だと確認が出来ました。そして、瞑想の後はとても心が落ち着いており、日本に戻ってからも、試験の前や、暇な時に気が向いたら、瞑想をしたいという気持ちになれました。様々な人に出逢い、様々なことを理解できたことのイベントは、私にとってビックイベントだった出家をさらにビッグにしてくれました。普通に出家していれば、周りの人は皆同年代で、このコース程、知識人が周りにいなかったでしょう。なので、私はこのコースに参加できたことをとても嬉しく思い、感謝しています。
永島奈







このウェブサイトは、ある男たちの物語を紹介します。日本人である彼らはタイ王国を訪ね、今まで体験したこともない境地を挑戦しました。2500年以上伝えられてきたブッダの教えを学ぶために、短期間で仏門に入り僧侶の人生を体験しました。その体験は言葉で言い表せないほどなものでした。この体験によって彼らは自分の人生の目的を見つけました。
彼らの物語から皆さんは自分が必要としていることに気づき、自分の人生の目的を見つけ、仏教の真髄に触れることになれることを、心から願っています。